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特定非営利活動法人 早稲田成年後見サポートセンターは成年後見制度を専門とするNPO法人です。

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ワセダ先生がお答えします

成年後見制度と身元保証サービスの違い

Q、最近、ご高齢の方向けのサービスとして、身元保証サービスという言葉をよく耳にします。この身元保証サービスとはどのようなサービスなのでしょうか?成年後見制度とは何が違うのでしょうか?

 A@身元保証サービスとは

 身元保証サービスとは、一定の保証金額(一般には数十万円〜)を支払って、有料老人ホームなどの入所の際に必要とされる身元保証人を引き受けるというサービスです。

一般に、有料老人ホーム等の高齢者専用施設に入所するには、身元保証人と呼ばれる人間が必要となります。これは、入所した高齢者が支払いを行えなくなった場合や亡くなった合等に身元保証人に代わりに支払いを求めたり、後処理を求めたりすることを目的としいます。通常、こういったことはご親族の方が行うのですが、協力してくれるご親族の方がいない場合等に使われるサービスです。

    身元保証人は施設への入所の際に必要とされる。

    身元保証人が、本人が何らかの事情で入所料等を支払えない場合に代わりの支払いを行うことや
     本人が亡くなった場合の後処理を行うことを目的としている。

    一般には一時金で数十万円〜の身元保証料等が必要とされる。

   □ 親族の協力が得られない方が利用する場合が多い。

 A成年後見制度と比べた身元保証サービス利用時の注意点

 確かに、施設入所にあたり身元保証人のみを頼みたい場合には有効なサービスとも言えます。しかし、契約にあたっては注意しなければならない点も幾つかあります。

 まず、身元保証サービスには、成年後見制度のように法律で明確な基準が定められていません。従って、その内容が適正なものであるかは全てご自身で判断する必要があります。

 また、費用については、成年後見制度を利用した場合には家庭裁判所がご本人の財産を状況等を勘案しながら合理的な報酬額を決めますが(一般には月額23万円程度)、身元保証サービスではサービス提供団体毎に様々で、一時金や追加費用を含めると大変高額になる恐れがあります。

 さらに、最も大事な点は、ご本人が認知症等になってしまいご自身で契約や金融機関との取引が出来なくなってしまった場合、成年後見人とは異なり、身元保証人ではご本人の代わりにこういった手続きを行うことは出来なくなってしまいます。これでは、病院に入院する場合や施設を変える場合などに対応が出来なくなってしまいます。

 その他、ご本人が亡くなった場合にすべての財産をその団体に寄付する契約を結ばされる場合や、お金が無くなった場合には契約を解除されてしまう場合があり、気を付けなければならないことが沢山あります。

    契約内容や事務内容が法律で規制されていない。

   □ 成年後見人をつける場合と比べて、費用が高額になるケースが多い。

   □ ご自身が認知症になってしまった場合、事後の対応が困難となってしまう。

   □ 自身の死後に残った全財産を寄付させられたり、お金が無くなったら契約を解除されてしまう場合がある

 B成年後見制度とは

 それでは、Aに少しだけ記載した成年後見制度とはどのような制度でしょうか?成年後見制度とは、若い時と比べて判断能力が落ちてしまった方が、ご自身の為に各種契約や金融機関との取引きを代わりに行ってくれる自分のためだけの援助者を裁判所に選任してもらうための制度です。

 成年後見人が選任されると、その成年後見人はご本人の為に入所する施設を選び入所契約を行ったり、病院への入院が必要となった場合には適切な病院を探し入院契約を行ったりします。また、サービスの利用に必要な支払い等の事務を代わりに行うことになります。そして、こういった一連の手続きが適切に行われているかは適宜家庭裁判所に監督されることになります。

 また、よく誤解されがちなのですが、成年後見制度は認知症が発症した場合にしか使えない訳ではありません。認知症が発症していなくとも、加齢により判断能力が若干低下してしまった場合でも使えますし、全く判断能力が低下していない場合でも将来判断能力が低下した場合に備えて制度を利用することができるのです(任意後見契約)。

 費用は概ね月額2〜3万円程度で、家庭裁判所が年に1回、一年間の報酬額を決定することになります(任意後見契約は事前の契約で決めます。)。ただ、お金がない方(例えば生活保護を受給されている方等)でも成年後見制度は利用ができます。よくお金持ちの為の制度と誤解される方がいらっしゃるのですが、決してそういう制度ではありません。ご自身のための援助者を必要とされる方は皆様ご利用になることが出来る制度なのです。

   □ 成年後見制度は、判断能力が落ちてしまった方(又は落ちつつある方)が、ご自身のための援助者」を選ぶ     制度。

   □ 判断能力が落ちていなくとも、将来に備えて制度利用の準備をすることも可能。

    成年後見人の活動は、裁判所が適宜監督をする。

   □ 費用は概ね月額2〜3万円程度で家庭裁判所が本人の財産額に応じて決定する。但し、財産が全くない方で     も制度の利用は可能。

 最後に、両制度を簡単に比較してみましょう。

 

身元保証サービス

成年後見制度

利用のタイミング

完全に判断能力のある方が、施設への入所を希望する場合で、親族に身元保証を頼めないような場合。

判断能力が落ちてしまったり、落ちつつある方が、自分の為の援助者を選ぶ場合。但し、完全な判断能力がある場合でも、任意後見契約を事前に結び将来に備えることは可能。

費用

一時金の数十万円〜にプラスして、各種追加費用が掛かるケースが多い。

概ね月額2〜3万円程度。家庭裁判所が財産額に応じて決定する。但し、財産がない方でも制度の利用は可能。

公的な監督体制

特になし

家庭裁判所が、成年後見人等の活動を適宜監督する。

本人の判断能力が失われた場合

身元保証人では対応が困難。

 

代理人として問題なく本人への支援ができる。

その他注意点

死後にご自身の全財産を身元保証人に寄付させる契約条項や、財産が亡くなった段階で強制的に契約を打ち切る条項などに注意する。

成年後見人が付いている場合、身元保証人が別にいなくても、ほぼ全ての施設で入所を認めてくれる。

 
   以上簡単に身元保証サービスと成年後見制度の違いを見てきました。より詳しくお話を聞きたいという方は、
  お気軽にご連絡下さい。相談はすべて無料で承っております。

次回は、相続を争族にしないためにというテーマを取り上げます。

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